いくら利益が出ても、いくら社内体制が整っていてもIPOできない業種があります。以前は、消費者金融・エステ・パチンコ等と言われていましたが、現在では消費者金融・エステは可能となり公開企業となる企業も有りますが、パチンコは許されていません。
私は以前会計事務所勤務時に、パチンコ業を3~5社担当していました。私自身は全くパチンコはやりませんが、パチンコ業と言うと『脱税・暴力団・ギャンブル』など良いイメージは有りませんでしたが、いざ係わって行くと全く違いました。その中には、福祉・差別問題などにも積極的に取組み、税金もきちっと支払い、現金商売であるがゆえに管理体制もよっぽど他の一般企業より管理され、そして何よりも利益が4~6億出している会社もありました。
このパチンコ業がIPOできない理由として私は『ギャンブル性』法的なグレーゾーン『三店方式』と思っていましたが、ある本を読んだところそこには違う理由がありました。
以前、あるパチンコ店(以後A社)のIPOに大手証券会社(以後B証券会社)が動いていたようですが、そのさなかA社の『裏ロム使用(玉の出入りを調整する機器)』が発覚し、その使用店舗だけでなく全店舗(30店舗程度)が営業停止となってしまったそうです。これを受けB証券会社は、「ひとつの問題で、全営業がストップしてしまう業種を投資家に進められない」ということで取り止めてしまったそうです。
このような業種をIPOさせるのは不適切だが、一方業界全体の問題として、『裏ロム使用』などの問題が発覚した場合などは、御上の胸先三寸でその対応も該当店舗営業停止・全店舗停止・取締役一掃などバラバラで、その理由として業界と警察の結びつき・警察官僚の天下り先などがある。
担当した会社の中には是非公開したいという社長さんがいましたが現状ではできません。確かにIPOだけが会社の目的・理想ではないが「俺達の仕事は社会では認められないのか!」のような思いを感じました。
「日本がダメならアメリカで公開だ」と動いたこともありましたが、日本でも現在パチンコ大手会社 ダイナム・マルハンがIPO目指し動いているとも聞きますが、上記のような問題をどのように解決して行くのか、パチンコ業界がIPOできる日が来るのか個人的に関心を持っています。
さて、久しぶりに『株式公開入門Navi』でまともな更新を行いました。
『ベーシック』コーナーも設け基本的な項目を解説して行こうと思います。今回は、『株式会社とは』という項目で法人の種類・取締役、監査役の役割、取締役会・委員会設置会社・従業員持株会などを解説しています。よろしかったら覗いてみてください。
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