これは私が担当していた、IPOを目指すある企業での出来事です。
その会社は現金取引で店舗を全国に展開し、それに伴い人も急激に増えている状態でした。
ある時電話で社長が「経理のA(取締役)が金を使い込んでる 明日うちに来てくれ!」 「ほんとかいな!?!」という思いでした。Aさんは私の指示を賢明にこなし、経理フローもできつつありましたし、寝る間をおしまず全国店舗を周り慣れない店長によく指導を行っていました。
会社に行くと全取締役が集まり+私と言う事で話が始まりましたが、どうも雲行きが怪しくなって来て「私の指導が悪い」みたいな感じに・・。なんで?!?後でAさんから「最初社長は、私がお金使い込んでると思っていましたが調べたら自分の勘違いと分り、他の取締役も呼んで大事にしてしまい、引っ込みが付かなくなり自分の非を認めることも出来なくて○○さん(私)に矛先が向かったんですよ」と、「勘弁してくれー 俺暇じゃないんだけど・・・。」でも、解決して何より。[:冷や汗:]
ところが、数ヶ月後また「従業員のBが100万円持ち逃げした」と、しかし今度は現実に起きている事実です。ただ暫くすると「Bの実家に連絡したら親が弁償してきた」とのこと。
確かに持ち逃げした事は犯罪ですが、会社のシステムにも大きな問題があります。入社して数ヶ月の20歳そこそこの人間に店舗の金・人の管理をすべて任せてしまって、しかも本社から監査に行くわけでもない。こんな状況では、起こるべくして起きた事件です。未公開企業ではこの内部管理体制の整っていない会社が多いですが、公開における審査ではこの内部管理体制の整備状態が重要になります。しかし多くの場合、このお金を生まない内部管理体制には関心がいきません。(特に社長)
以前起きた『大和銀行横領事件』では、横領した従業員に対する管理不十分と会社側のコンプライアンス体制の不備から、取締役に800億円を超す支払が命じられました。詳しくはコチラ→
お金にならない内部管理体制の構築にはなかなか目が行きませんが、いざ不祥事が起きると会社を揺るがす自体になりかねません。
『供えあれば憂いなし』
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と前置きが長くなりましたが、[株式公開入門Navi]で↑[コンプライアンス]を追加しました。不祥事に備え『コンプライアンス体制構築を』と思われる方は御一見下さい。
こんばんわ!
私の顧問先でも同じような事件がありました。
200万円使い込んだ経理部長を懲戒解雇した会社が、逆に地位保全で訴えられ裁判に…、結果は「そんなヤツを経理部長にした会社に責任がある! 懲戒解雇は行き過ぎ、普通解雇にしなさい!」というものでした。
書き込みありがとうございます。
どこの経営者も大変ですね。
ところで、Kさんリクエストです。Blogで『懲戒解雇』・『普通解雇』の違いを解説して頂ければと、、、。
リクエスト、承りました。
近々にアップしますので、ご期待ください…。