今日、サンデープロジェクトで久々にホリエモンが姿を現した。
裁判では、無罪を主張するホリエモンだが、さてどうなるのでしょうか?
私はどちらかと言うとホリエモン肯定派だったが、最近考えが少し変わり始め、やはり企業の社長としての責任は大きいのではないかと思う。
「自社株の売却や粉飾について、内容は良く知らないし、犯罪だという認識もなかった」と言うが、確かに、専門家でも難しい話だし、白か黒かの判断は更に難しい内容で、専門家でもないホリエモンが理解できたのか疑問で、ましてや犯罪だと判断できるわけもない。信頼している宮内氏に、儲かるからと進められやったら、犯罪だと言われ、宮内氏や監査した監査法人は大したお咎めもなく、「なんで俺なの?」という気持ちも分る。
しかし、もともとライブドアには、本業で利益を上げるというより、M&Aや財テクで業績を伸ばしているところがあった。そしてだんだんと法律ぎりぎりのところでの手法が多くなってきた。このような社風を作ってしまったの間違いなく、ホリエモン(社長)だ。
先週サンデープロジェクトで、トヨタの張会長が出演し、トヨタはカンバン方式等の『改善』により業績を伸ばしてきたと話していた。これは、歴代社長らを中心に作られた社風だろう。
もし、宮内氏がトヨタの財務責任者なら、自社株の売却の提案などするだろうか?おそらく、業務の改善提案はしても、法律ぎりぎりの提案などしないだろう。
今回の粉飾や自社株売却の件は、ホリエモンにはあまり非がないのかもしれない。しかし、それを招くような社風や環境を作ってしまったのはホリエモンで、どちらにしろ遅かれ早かれこうなる運命だったのではないか。
企業経営には、さまざまな法令が関わって来る。その全部に精通することは不可能で、多くを他者に任せるしかないが、任された者の判断は、社長の思惑・思想・考えに大きく左右される。社長が普段から「法律さえ守っていればいいんだ」と言えば、任された者は法律ぎりぎりの判断をするだろ。
やはり「担当者が勝手にやったこと」は通用しないのではなか。社員は、社長の鏡なのだから。
私も経営責任はすべて経営トップである社長がとるべきものであり、そのため日々の業務を監視し、違反のないように遵守することが求められているのだと思っています。
そのような経営方針を遂行し、経営責任をすべて被ることが社長業であるからこそ、「社員は社長に従い、イエッサーで働く」のだとも。
最近、内部統制やSOX法の書籍を読み漁っているのですが(TOMさんも勉強されているようですが)、経営者の責任の重さを、改めて考えさせられています。