私は、2回の会計事務所勤務経験があります。
最初の会計事務所勤務は、初めてだったの、ほぼ先輩や上司の言うとおり仕事をこなしていた。帳票書類を預かって、パソコンに打ち込む所謂『記帳代行』だ!原資書類が大事だと言われ、全領収書を確認しながら入力したが、とても時間がかかった。
しかも、苦労して作った月次決算は、対して興味も持たれることもなかった。
それから、公開準備会社をいくつか渡り歩き、再び会計事務所に入ったが、今度はやり方を変えた。公開準備会社での経理システム作りの経験を基に、経理フローや予実績管理に力を注いだ。原資帳票は、元帳を見て怪しいものや多額のものだけチェックした。
すると、何件の社長さんから「前の人は全部領収書見たけど、大丈夫? 不正とかないかな?」と言われた。初めて気付いたが、社長さんは、経理担当の不正監視役として、税理士事務所をみているのだと。
税理士事務所が、不正を見抜くのは到底ムリである。税務処理や残高があっているかなどで、多くの時間がさかれ、不正など見抜く余裕などない。またあっても不可能だ。なぜなら、経費の正当性も判断できないし、偽造領収書かなんて、よっぽど時間を割かなければできない。
税理士事務所では、合っている(現金や通帳残と)は確認できても、その取引が正当なものか(正しいか)はわからない。まして不正など、現金が盗まれている状態でもなければわからない。
不正を見抜いたり、取引の正当性を確保するには、企業の内部統制を、確立していかなければなかなか難しい。社内の者同士で牽制させないで、全権を持つ経理担当の不正などあばけるはずもない。
内部統制は、中小会社や未上場会社には求められいないが、中小企業にも必要なものであるのは間違いない。
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