人生で二度株式公開を実現された清水三夫さんの書籍を読んだので、それのご紹介。清水さんは、ライフコーポレーションとライフフーズの二社を株式公開を実現されました。(この二社は親子関係はありません)
内容は、清水さんの自叙伝または、スーパー業界が戦後歩んできた道が書かれています。
印象に残ったのは、企業の栄枯盛衰であり、ダイエーや西友など10年前は飛ぶ鳥を落とす勢いだった企業の衰退の激しさだ。
衰退した企業の要因として、ワンマン経営をあげている。特にダイエーは、中内氏のカリスマ的な体制、ワンマン故に人が育たない、二世経営者などをあげている。
私もいくつもの企業を見てきたが、ほとんどの企業はワンマンだった。社長は言う「うちの社員は何も考えていない」「俺が言わないとなにもやらない」など、、、、。
しかしそのような状況にしている大抵の原因は社長にある。社員が自分の意と反することを言えば怒り・怒鳴り、とても意見など言えない状況だ。これで、人が育つはずも無い。
私自身も、反論に怒り出す社長には、言ってもムダなので何も言わないようにしていた。
ローソンの新波は、会議では「このやろー」と思うような意見を言われても、最初は何も言わずじっと聞くようにしているという。
楽天の三木谷社長は、堀江氏(ライブドア前社長)との違いは?と聞かれ「人の意見を聞く」と言った。
「私は人の意見をよく聞く」と言いながら、現実は完全なるワンマン社長を何人かみてきたので、この二人が実際はどうなのか、そのまま鵜呑みにできないが、「耳障りの悪い意見でも聞く」ということが重要だと思われているのでしょう。
ある程度までは、社長個人の先見性や実行力そして運で、企業業績を伸ばせても、この変化の激しい時代に一人の能力だけで、長期に渡り成長し続けるのは難しく、様々な人の意見を取り入れなければ乗り切れない。
しかし、この「他人の意見に耳を傾ける」は頭では分かっていても、実際に部下などに会議で反論されれば、頭に血が上ってしまう。
「他人の意見に耳を傾ける」は簡単そうにも思えますが、これができずに過去多くの社長が失敗してきたのも事実であり、相当自分で意識しなければできないことといえます。
皆さんのは、「目下の人の反論」素直に聞けますか?
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